大好きな両親なのに・・・・―「やせ我慢」を尊重できるのは大人の証(あかし)―Ⅰ
新聞の人生相談を読んで・・・のお話は、私はこのブログでも時々取り上げているので、記憶されている方もいると思う。
今回はちょっと珍しいケースの相談で、気になったので触れてみたい。
相談者は女子大学生。
相談内容は両親の離婚についてであった。
これだけだったらそれほど珍しい話ではない。
大抵は、
―昔から両親の仲が悪くて、自分はそんな中でいつも嫌な思いをしながら生きてきた。
早く離婚すればいいのにと思っていたけれど、はっきりしないままここまで来てしまった。
今、結婚したいと思う相手がいるのだが、仲の悪い両親を見てきた自分には将来に対して自信がない。―
みたいな相談が多かったと思う。
つまり、どちらかといえば、
「仲の悪い両親のために、自分の人生は辛くて苦しいことが多かった。何の罪もない子供の身だったのに、随分ひどい目にあった」的な話が多かったような気がするのだ。
或いは、父親がDVで、ギャンブル好きで、酒飲みで、女にだらしがなく、何で母親はこんな人と別れないのだろう、と思っていた。
とか、父親が情けない人だったので、母親が子供依存症になって、小さい頃から異常なほどあれこれ干渉されて育ってきた。
とかいった悲惨な話が多かったと記憶している。
ところが、今回は話が全く別であった。
そもそもタイトルが「大好きな両親の離婚つらい」である。
つまり、上記のような、悲惨な体験をしてきて、いよいよ離婚となったので自分はどうしたらいいのか、改めて相談したい、という話ではないのである。
大好きなのに離婚する、ということになったから悲しくてしょうがない、というこのコーナーではどちらかといえば珍しい相談であった。
つづく