軽井沢別荘滞在記―旧交を温めた2日間―Ⅳ

来客用の寝室は半地下になった1階にあって、3部屋横並びに作られていた。

半地下の割には湿気もなく、なんだか大地の懐(ふところ)に抱かれたような、落ち着いた空間でよく眠れた。

 

最近では朝早く目が覚めることの多い私でも、普通の時間に快適に目覚めることができた。

2回へとあがって行くと、既にKがかいがいしく朝食の準備を進めていた。

 

おはようと挨拶すると「朝風呂にでも入ってこいよ。」と言う。

「お、いいの?じゃもらうわ。」と私も遠慮なく入らせてもらう。

例の「十和田石」のお風呂はいつ入っても気持ちいい。

 

結構ゆっくり浸かった後、さっぱりして風呂から上がると、朝食の支度が終わりに近づいていた。

私もテーブルセッティングなど少し手伝っていると、Mもようやく起きてやってきた。

 

男3人で朝食をとる。と言っても、Mは、「朝はコーヒーだけ。」ということで私とKだけが地元限定販売のジャムなどトーストにぬって食する。

軽井沢は昔からいろんなジャムが豊富に作られている。

この日は「ほおずきのジャム」という珍しいものをいただいた。

 

少しゆっくりとした後、私とMは軽井沢のアウトレットに行こうということになった。

軽井沢のアウトレットは規模も大きくすでに有名だが、近年益々その規模を広げて店舗数を増えているとのことだった。

 

別荘に残ったKとは「後で一緒に昼飯を食いに行こう。」ということで、Mの車に乗ってアウトレットに出発した。

途中、やはり軽井沢にあるMの別荘を見てアウトレットに着く頃には既に少し混み始めていた。

 

 

   青空と木々の間にその別荘は佇んでいた。

つづく