軽井沢別荘滞在記―旧交を温めた2日間―Ⅰ
中学以来の同窓生であるKに「俺の研修施設兼別荘に遊びに来いよ。」と誘われたのは去年のことだった。
KはFP(ファイナンシャルプランナー)としての事業を成功させ、今も現役である。
「軽井沢の静かな環境に、研修施設兼別荘を建てたから一度来いよ。」というのは以前から言われていたのだ。
少人数での研修やじっくりとプランニングやミーティングをするのにも最適の場所だから・・・とのことだった。
設計は同じく同窓のAである。
建てている最中から何やら苦心惨憺している様子は、彼らから時おり聞いてはいたが、それがようやく形になって、友人たちを招待できる状況になったということだろう。
訪問のきっかけは、同じく同窓であるMの実家の相続対策をみんなで検討しよう、ということであった。
相続税の基礎控除が大幅に下がって、相続税負担の可能性が広がった今、ちょっとした資産を持っていても相続対策は必須となってきた。
いろいろな知恵を持ち寄って「対策を立てようぜ。」ということになったのである。
数日前から軽井沢に入って準備万端Kの待つ別荘へ、Mの車を走らせたのは土曜日の朝だった。
関越自動車道に乗り、ノンストップで軽井沢まで向かう。
昼過ぎに着いた我々をKは食事の準備までして待っていた。パスタでシンプルな昼食を済ませ、早速3人でプランニングに入る。
と言っても、事前にいろいろ検討は加えていたので、その確認と改めてチェックするということでミーティングはさほど時間もかかることなく終了した。
この日は私もMもここに泊まることにしていた。
Mは翌日東京に帰るのだが、せっかく鹿児島から来た私はもう一泊することしたのだ。
つづく