どちらの土俵でどんな相撲を取るのか―立ち位置と方法論について考える―Ⅵ

この4番目の

4、相手の土俵で相手に合わせた相撲を取る。

ですが、こういったご要望に対しては明確にお断りする、という姿勢を貫く事務所であったとしても何も問題はないと思います。

また世間でもこんな要望が税理士に対して通るものだ、とは思っていないでしょう。

 

ただ、ビジネスとして我々の将来を考えたとき、この4と

3、相手の土俵で自分の相撲を取る。

は、極めて重要な選択となってくるのではないでしょうか。

 

つまり、冒頭に書きましたように、普通相手の土俵に上がることは、こちらにとって不利な状況を作り出すことを意味します。

通常の交渉事や駆け引きにおいては、こうならないように配慮すべきでしょう。

しかし、私たちとお客さんの関係は事前の顧問契約をベースとしていますので、いちいち駆け引きを意識する必要はありません。

ひたすらお客さんの困りごとやニーズをどう解決すればいいか、を考えるべきなのです。

そう考えたときに

 

1、自分の土俵で自分の(得意な型の)相撲を取る。と

2、自分の土俵で相手に合わせた相撲を取る。

では限界があることは明らかです。

 

いくら上手に自分の土俵に持ってきたところで、そこで示される解決策が、手前味噌なものにすぎず、最終的に相手の抱える問題の解決に至らなければ何にもならない訳です。

 

つづく