行ってみなければわからない更なる高み―初めから蓋をしてはいけません―Ⅲ(おしまい)
しかしながら、1ヶ月経ち、半年経ち、1年が過ぎても動く気配がありません。
おかしいな?と思って
「社長、この間言っていたあの構想はどうしたんですか?」
と聞くと
「ああ、あれね。なんかどう考えてもパッとしないし、大したことになりそうもないから止めちゃったよ。」
「面白いアイディアだったのにもったいないなあ・・・」
私は心の中で
『パッとするかしないかは、少しでもチャレンジしてみてから結論を出して欲しかったなあ・・・
何もしないうちに結論を出してしまったんじゃ、今までと何も変わらないじゃないか・・・』
とつぶやきます。
そうなのです。
「よく考えたら大したアイディアじゃなかったから・・・」
「今リスクを取るのは得策じゃないから・・・」
「時間が取れそうもないから・・・」
理由は何とでもつけられます。
ただ、ここで厳然たる事実が一つだけ残ります。
それは、事業の状況が今と全く変わらない、ということです。
ここを変えたいから、何かを考え、行動を起こそうとしたのにもかかわらず、何もしなかったら何も変わりません。
問題は「変わらない」だけならまだいいのですが、何も手を打たなければ今よりもっと悪くなる、という状況が見えていた場合はどうするのでしょうか。
で、放っておけば大抵の場合そうなります。
私の専門は、「税務会計の専門性を活かした中小企業の経営支援」です。
そんな中、経営全般に関して、今回触れてきたようなことを感じることがあります。
今、経営者に要請されていることは「まず、ことを起こす。」ということではないでしょうか。
おしまい