変わることが当たり前の時代の経営を考える―目の前に突きつけられているテーマに経営者はどう向き合うべきなのか―Ⅵ(おしまい)
怠けてきたとはいえ、私の場合なんとか頑張って手をつけてきたものもありますので、多少は世の中の変化に対応できてきてはいます。
そのわずか手をつけてきたこと、つまり実行してきたことによっても、それなりの差がついていることは確かです。
今だったら大した革新でなくても差別化が図れるのが私の業界、と言ってもいいでしょう。
それくらい私の業界は保守的ですので、他人のやっていないことをちょっとやるだけでも差別化は図れたのです。
同じことが他の経営者にも言えるのではないでしょうか。
どんな業界も業界そのものを俯瞰して見ると大抵は保守的です。
その中でちょっとでも新しいことに手をつければ差別化は図れるものです。
業界が保守的ということは、やるべき新しいことにほとんどの同業者は手をつけていないということです。
今すぐやらなければならない新しいことに手をつければ、他に抜きんでることは可能です。
但しこれも、こちらがグズグズしていて時間が経過すれば差別化を図ることが難しくなります。
世の中の変化のスピードが速く要求されるレベルが全体に上がってくるからです。
自分自身はなんとか変化していても、業界そのものが対応できていない場合、その業界全体が世の中に必要ないものとして潰されてしまう可能性があります。
最悪、そうなったとしても先に変化に対して手を打っていた経営者は生き残ることができるでしょう。
こうやって考察してくると、変化に対して手を打たないというのはあり得ない話なのではないでしょうか。
但し変化にはリスクがつきものなのも事実です。
そのリスクを少しでもヘッジするのがパートナーである我々会計事務所でもあるのです。
これからも変化を前提として、我々を有効活用していっていただきたいと思います。
おしまい