市場(顧客)を基点に、マーケティングの2面性を考えてみるⅣ(おしまい)

こう考えただけで、何も「マーケティング」などと構えなくても、やるべきことはいろいろと出てくると思います。

要はそれを見よう、聞こう、とする姿勢があるかないかだけの話です。

この、顧客をよくウォッチングする、顧客の声をちゃんと聞く、というのがマーケティングの第一歩なのでそんなに難しい話ではないのです。

 

と、ここまで、顧客の側からこちらに対して「何か要望はないか、ニーズはないだろうか。」という方向性と視点で考えてきました。

ここはマーケティングの基本なのですが、ここで甘んじていては、マーケティングの突っ込みとしてはまだ甘い、ということになるのです。

 

顧客の欲求、顧客の利便性といったことを考えたとき、こちらから顧客の側に対して「もっとこうしたらいいのに」とか「こんなものがあったらきっとお客さんは便利だろうな」とか、思いつくものはないか、ということです。

つまり、顧客がまだ気づいていない潜在的なニーズはないか、考えてみるのです。

 

私はこれを「市場(顧客)のニーズ」に対して「市場(顧客)のウォンツ」と呼んでいます。

ニーズが顕在的なものであるのに対してウォンツは潜在的なものと定義付けているのです。

私は、マーケティングはこのレベルまで踏み込んで、初めてその醍醐味を味わうことができると思っています。

いずれにしろ「打ち手が見るからない。」などと嘆いていないで、顧客のニーズやウォンツを必ず見つけるぞ、という姿勢が大切なのです。

 

 

おしまい