「惰性」というものの怖さⅨ
具体的に言えばこういうことになる。
今回学んだコンサルタントからコピーライトの際に
―「私が提供する新商品は・・・」と「私の提供する新商品は・・・」とでは語感や印象がかなり違う、という点にまで気を配らなければならない。この「が」と「の」の違いに気を配るという感覚が大切なのである。―
といったレベルのレクチャーを受けたのだ。
この感覚はその世界で仕事をした人間でなければなかなかわからない。
しかし、広告コピーというものは、こういう細部にわたる気配りがあって、初めてその効果がジワジワっと違ってくるものなのである。
コピーだけではない。
写真やイラスト、デザインといったビジュアルにしても同様である。
視覚的な効果については色、形状、質感などによって人に与える印象が微妙に違ってくる。
例えば文字で言えば、フォント一つ級数一つで印象は随分違ったものになる。
紙にしても、コート紙なのかマットなものなのか、厚さは薄過ぎず厚過ぎず丁度いい質感、見た目手に取った感触がいいベストのものはどれか?
一見馬鹿馬鹿しいとも思える、こういった微差へのこだわりが結果的には大きな違いをもたらすのだ。
つづく