「惰性」というものの怖さⅧ

コンサルタントに厳しいチェックを受けながら私は「そういえば・・・」と、昔を思い出していた。

その指摘については新鮮であると同時に、ある意味懐かしくもあったのだ。

 

というのは、東京で販売促進の企画制作を行なっていた頃、同じように細部にわたるまで厳しく自らの成果物に対して接していたなあ、と、当時がよみがえったからである。

あの頃は、納得のいくクオリティーのものに仕上がるまで妥協を許さない姿勢で仕事の望んでいたことを思い出すのだ。

 

あの頃のレベルからすると、「今は少し違うな・・・」という気がする。

別に妥協しているわけではないが、作ってしまって「これでよし!」としている自分がいる。

 

ここのところが、今回のテーマ「『惰性』というものの怖さ」ということなのだ。

事務所案内にしろ各種のパンフレットにしろ、結構作ったところで満足していたかも知れない。

 

もちろん、それほどクオリティーの低いものを作ったつもりではなかったのだが、細部にわたるまでコピーライトに神経を使ったかといえばそうでもない。

もっともっと高いレベルを目指せたかも知れない、というのは振り返って思うところでもある。

 

 

つづく