従来のビジネス環境が一変した―職場の風通しの良さと柔軟性(フレキシビリティ)について―Ⅲ
私の職場では、そのポジションにおいて、男女の区別というものは全くつけておりません。
男性も女性も、その人の持つ実力や適性に応じて、社内の様々な役職に就いています。
男女差がないのと同様に、年齢の高さによってポジションを与えるということもなくしました。
それは、仕事の内容が従来の「処理型の仕事」から「提案型の仕事」に変化し、仕事のやり方も駆使する「道具(ツール)」の発達進歩によって大きく変化してきたからにほかなりません。
従来、私たちの仕事は、頭の中の税務会計の専門知識にプラスして道具としては「紙と鉛筆と電卓(古くは算盤)」で成り立っていました。
それが、駆使する道具としては、ほぼPC(パソコン)に替わってきたのです。
当初、そのPCは、組織内で主に処理業務を効率化させるためだけの道具として使っていました。
しかしこれがやがてネットに繋がってくると、その役割は一変します。
膨大な量の情報やデータも、そのやり取りが一瞬で可能になったために、頭の中にやたらと多くの専門知識や情報、データといったものを記憶し、詰め込んでおく必要性が無くなりました。
それよりも、それを引き出す能力や組み合わせる能力の方がより必要になってきたのです。
PCを駆使することで、従来の処理作業といった部分はかなりの省力化が進んだため、時間的余裕が生まれました。
また、入力処理によって得られたデータは分析のみならず、いかようにも加工することが可能になったのです。
ここにおける、ビジネス環境の変化には極めて激しいものがありました。
その変化が大きすぎたために、それまでのやり方や考え方で固まっていた人材は、なかなかついてくることができなくなったのです。
もちろん、仕事は場数(ばかず)をどれだけ多く踏んできたか、といった経験によるノウハウの積み上げも重要ですので、一概にコンピュータのスキルだけに頼れるわけではありません。
個人個人が積み上げてきた「経験」がモノをいう世界があることも事実です。
ただ、先述のように世の中の変化が激しすぎるために、過去の経験が通用しなくなってきたことも、また厳然たる事実なのです。
特に「処理型」「作業型」の仕事から「提案型」へと変化したことによる影響の大きさは、我々が所属してきた従来のビジネス環境を一変させたといっても過言ではありません。
一つのパソコンに2モニターは当たり前に・・・
3台という人も。
つづく